日本人とイタリア人との国際結婚には、日本方式とイタリア方式、二つの結婚手続きのやり方があります。
二つの違いは、日本とイタリア、どちらの国の法律に従って結婚手続きを行うかです。
色々意見はあると思いますが、ズバリ!Ayetta&のっぽさんは、
日本で日本方式で結婚手続きを行うのが一番簡単だと思います!
この記事では日本方式とイタリア方式の違い、
イタリア方式の結婚手続きの手続きの流れと必要なものなどについて解説します。
日本方式の結婚手続きを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
Contents
国際結婚手続き〜日本方式・イタリア方式とは
国際結婚の手続き、
日本方式・イタリア方式の大きな違いは、
どちらの国の法律に従って手続きを行うか、
ということです。
当然ながら、
日本方式は日本の法律、
イタリア方式はイタリアの法律に従って手続きを行うため、
両国の法律が異なるので、手続きに違いがあります。
日本・イタリアどちらの方式でも変わらず必要なことは、
・婚姻要件具備証明書が必要なこと
・一方の国で結婚手続きを行った後、もう一方の国へ婚姻の届出を行う必要があること
日本方式の特徴
・書類のみで全て完結する!(とってもシンプル!)
・短期間で完了できる!
イタリア方式の特徴
・結婚式を行うことが前提
・結婚式をどこであげるかが重要(協会/市役所)
・「結婚式の公示」という手続きがあり、時間がかかる
Ayettaとのっぽさんは日本方式で結婚手続きを行いました。
日本での日本方式の結婚手続きは、
事前の必要書類準備期間を含めても約2週間!(土日含む)
イタリア方式では全てが完璧にうまくいって、
最短で手続きができたら20日〜1ヵ月でできると思います!
イタリアはのんびりおおらかな国なので、
役所仕事ものんびり自由奔放です(笑)
特に役所関連の手続きは数日〜1週間の余裕を見ておいた方がいいです。
彼らはやればできる人たちなので、
5日かかる!と言った手続きが1日でできたりもします!(笑)
郷に入っては郷に従え! パンクチュアルな日本人のままイタリアに行くとイライラしすぎて血管切れてしまうので、
イタリアで手続きをする時は、イタリア人になりきりましょう!
イタリア方式の結婚手続き
手続きの流れ
- 婚姻届をする役所(COMUNE)へ必要書類と手続きの確認
- イタリアへ行く日を決める
- 戸籍謄本の準備(日本)
- イタリア入国
- 婚姻要件具備証明書(NULLA OSTA)の申請
- 婚姻要件具備証明書の認証の予約方法の説明を受ける 1
- 証明書の認証(LEGALIZZAZIONE) 1
- 結婚の公示(PUBBLICAZIONE DI MATRIMONIO) 10日前後
- 結婚式の予約
- 結婚式
- 日本への婚姻の届出
*必要に応じて「外国人との婚姻による氏の変更届」の提出
<注意!>
・日本と同様にイタリアでも一般的には、結婚式は1年前から準備を始めます。
・結婚式の会場やパーティーをするレストランも大体11ヵ月くらい前には予約します。
イタリア方式の結婚手続き〜詳細&必要書類など
1 婚姻届をする役所(COMUNE)へ必要書類と手続きの確認
国際結婚手続きで一番大切なことは、直接確認すること!
イタリアの法律はよく変わるし、役所(コムーネ)によって必要書類などが異なる場合もあるので、必ず手続きする役所(コムーネ)に赴いて確認をするようにしてください!
2 イタリアに行く日を決める
1年の中で旅券がもっとも安いのは、ローシーズンと言われる冬の時期(10月〜3月)。
場所にもよりますが北イタリアでは10月ともなると寒い日はダウンを着るほど寒いです。
秋のイタリアは、新作のワイン、トリュフ、野菜、果物、木の実と新鮮で美味しいものがいっぱいです。
旅券は高いハイシーズンですが、結婚式をするのにベストなシーズンは5月、6月。
日本の6月は梅雨の時期ですが、イタリアの雨の季節は10月。5月、6月は暖かく、日も長くなって9時近くまで日があることもあります!9月の暖かい日の昼間は半袖や袖なしのドレスでもいけます!
結婚式にご家族や友人が日本から参加される場合は、旅券代やイタリアで連れて行きたいところ、何をしたいかなども加味して時期を決めるといいと思います!
3 日本で必要書類の準備
コムーネによって必要な書類が異なることがありますが、
一般的に必要な書類は、戸籍謄本3部、パスポートです。
戸籍謄本は基本的には全部事項証明書であれば大丈夫ですが、戸籍が改製されている、本籍を転籍しているなどの場合は他にも必要な書類がある場合があります。
用意した戸籍謄本でOKかどうかは、事前に日本国内の在イタリア日本大使館領事班に、TEL&FAXで確認することができます。確認しておけば安心ですね!
(TEL 06-487991 / FAX 06-4201-4998)
4 イタリア入国
5 婚姻要件具備証明書(NULLA OSTA)の申請
婚姻要件具備証明書とは、独身証明書とも呼ばれ、
日本の法律上結婚する資格があることを証明するものです。
国際結婚の場合、多くの国で、結婚手続きをする国において外国人となる人に求められます。
イタリアでイタリア方式の結婚式をする場合には、
日本人配偶者の婚姻要件具備証明書が必要です。
- 手続きをする場所 :在ローマ日本大使館、または在ミラノ総領事館
- 必要なもの:4点
・戸籍謄本1部 (申請時点で発行から3ヶ月以内のもの)
・二人のパスポート
*大使館内はイタリア国内にある日本領土なので、イタリア人配偶者もパスポートが必要です
・イタリア人配偶者の身分証明書のコピー
*身分証明書は、国籍、氏名、生年月日が明記された公的機関が発行する書類です
例)パスポート、CARTA D’IDENTITAなど
・手数料 9ユーロ
*身分証明書は、国籍、氏名、生年月日が明記された公的機関が発行する書類です
- 必要期間 :1日
注意事項 :大使館と領事館は好きな方で手続きが出るわけではありません。結婚手続きをする場所の県庁(PROVINCIA)がトスカーナ州より南の場合は在ローマ大使館、エミリア・ロマーナ州より北にある場合は在ミラノ領事館で手続きする必要があります。受領した婚姻要件具備証明書の認証をする予定の県庁で受け入れられるかどうかは、事前に手続きをしようとしている大使館または領事館に確認してくださいね。
6 婚姻要件具備証明書の認証の予約方法の説明を受ける
手続きには予約が必要です。
予約の仕方などは、婚姻要件具備証明書を受け取る時に、大使館または領事館で説明してもらいます。オンラインで予約ができるそうです!
- 手続きをする場所 :お家
- 必要なもの:2点
・パソコン&インターネット
・納税者番号(CODICE FISCALE)
7 証明書の認証(LEGALIZZAZIONE)
入手した婚姻要件具備証明書を認証してもらいます。
事前に予約した日時に県庁を訪問して行います。
- 手続きをする場所 :最寄りの県庁(PROVINCIA)
- 必要なもの:2点
・16ユーロの収入印紙(MARCA DA BOLLO)
*日本のコンビニレベルでそこら中にあるタバコ屋(TABACCHERIA)で買えます
・婚姻要件具備証明書(NULLA OSTA)
手続きに行くとその場で判子を押して認証をしてくれます。
8 結婚の公示(PUBBLICAZIONE DI MATRIMONIO)
結婚の公示とは、簡単に説明すると、
結婚をしたいカップルの名前を貼り出すして、
この結婚に異議申し立てのある者がないことを確認することです。
”みなさーん、A男さんとB子さんが結婚しまーす!意見のある方はこの期間内に物申してください!物申すものが誰もいなければ、みなさん二人の結婚を認め祝福することになりますよ!”
ということです。
公示期間(=貼り出し期間)は、地域によるようですが、
大体10日前後(8日〜12日)のようです。
公示が終了した翌日から、結婚式を行うことが可能です。
民事婚(市役所で結婚式をあげる場合)は、
公示が完了した翌日から結婚の取り決めの予約ができるそうです。
9 結婚式の予約
結婚式には、2つのスタイルがあります。
市役所で結婚式をあげる民事婚(MATRIMONIO CIVILE)と
協会で結婚式をあげる協会婚(MATRIMONIO RELIGIOSO)があります。
協会婚の場合は、二人ともがカトリックであれば問題ないのですが、片方が異教徒の場合、カトリックに改修するか、子供が生まれたらカトリック教徒にするという約束をする必要があるそうです。
協会婚は日本でも人気がありますよね。
イタリアの協会は小さな町の協会でも厳かな空気に包まれた素敵なものが多く、本当に素敵です。
でもこの制約はちょっとハードルが高いので、
多くの日本人×イタリア人の国際カップルは、民事婚が多いようです。
民事婚の流れ
- 結婚式の日取りを決めて予約する
- 新郎新婦それぞれの証人者を決める
- 結婚式
民事婚の場合は、基本的に場所代は無料。
*結婚相手のイタリア人の方の出身の市役所であることが条件のようです
*土日祝日などは有料の場合もあるようです
10 結婚式
イタリアの民事婚は基本的に自分たちの自由な形で行うことができます。
逆にいうと、こうしましょうと手取り足取り提案して
YES/NOの返事をしていくだけというような
懇切丁寧なプランナーさんはいませんので、
どんな式にしたいか、事前に新郎新婦お二人で話し合って
自分たちのプランを固めておくようにしてくださいね。
凝った演出にしたいなどの場合は、
友人、家族や親戚など式に参加する予定の人たちに、
事前に協力を依頼しておく必要があります。
せっかくの結婚式二人だけのオリジナルの素敵な挙式にしてくださいね。
おめでとうございます!これでイタリア方式での婚姻手続きは完了です。
11 日本への婚姻の届出
イタリア方式での婚姻が成立したら、日本への婚姻の届出を行います。
日本への婚姻の届出は、イタリア方式での結婚手続きが完了してから3ヶ月以内に行わなければなりません。
- 手続きをする場所 :在ローマ日本大使館、在ミラノ総領事館または日本の本籍地役場
- 必要なもの:6点
・婚姻届 2通(上記の手続きをする場所の窓口でもらえます)
・日本人配偶者の戸籍謄本 2通(6ヶ月以内に発行されたもの)
・婚姻証明書(CERTIFICATO DI MATRIMONIO) 2通(3ヶ月以内に発行されたもの)
・婚姻証明書(CERTIFICATO DI MATRIMONIO)の和訳文 2通
*雛形が在イタリア日本国大使館のHPに掲載されています!
・イタリア人配偶者の国籍証明書(CERTIFICATO DI CITTADINANZA) 2通
・イタリア人配偶者の国籍証明書(CERTIFICATO DI CITTADINANZA)の和訳文 2通
*婚姻届以外は1通原本&1通コピーで大丈夫です!
ローマ&ミラノから遠い、日本に帰国予定がないまたは日本に帰国しても本籍地が遠隔で本籍地役場に行くのが難しい、そんな場合は、郵送で手続きを行うことができます!
郵送の場合はの8ステップ
1 在イタリア日本国大使館のHPから婚姻届の用紙をダウンロードして2部出力する
2 婚姻届に必要事項を記入して捺印する(イタリア人配偶者はサインでOK)
3 上記の婚姻届以外の書類を全て用意する
4 婚姻届を含む全ての書類を1部ずつスキャナする
5 在イタリア日本国大使館領事部に書類に不備がないかメールで確認してもらう
在イタリア日本国大使館領事部のメールアドレス:consolare@ro.mofa.go.jp
6 確認してもらった書類をコピーも含め全て揃えて、封筒に入れる
7 2,55ユーロ分の切手(POSTA PRIORITARIA)を購入して封筒に同封する
8 在イタリア日本国大使館に郵送する
郵送途中の紛失などは自己責任になるので、メールで受領確認依頼をして、確かに受領されたことを確認することをおすすめします!
これでイタリア・日本両国でのお二人の婚姻が成立しました!おめでとうございます!
結婚手続きは日本方式で、結婚式はイタリアで!そんな選択肢もあります!
実はAyettaとのっぽさんの一番のオススメは美味しいとこどり!
面倒な手続きはできるだけシンプルな日本方式で済ませて、
イタリアで自由でちょっとだけ豪華な結婚式を行いました!
郊外の古いお城を会場にしたレストランで、式とパーティーを行いました。
式はお城の大きなお庭の中心の広場でのガーデン挙式、
パーティーはお庭から直接入れるホールで。
正午過ぎから始まりランチだけでしたが
新郎新婦が最後のゲストをお見送りしたのが夜の8時頃。
ミュージシャンはサクソフォニストで、DJもできる人で、
長いパーティーのところどこでダンスミュージックをかけて、
新郎新婦も含めてみんなで踊ったり、本当に食べて、飲んで、歌って、踊っての披露宴でした。
こんな結婚式ができるのもイタリアならではですよね!
お二人もイタリア式の結婚式を選択肢のひとつに加えてみませんか?
Ayetta&のっぽさんは、お二人の幸せいっぱいの結婚式が叶うように願っています!
コメント
[…] イタリアの結婚式について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ […]
こんにちは。イタリアでの結婚にかかる日数について、質問させていただきたいです。
イタリア人男性とイタリアの結婚を予定しているのですが(市役所で結婚式をします)、私は来年3月に渡航して3ヶ月以内にイタリアでの全ての手続きを済ませて、そのまま滞在したいです。
ですが、彼は手続きに時間がかかるから、今から手続きを始めても滞在できるのは9月くらいからだと言います。(一度イタリアの日本大使館へ二人で行き、その後市役所で手続きし、私は一度日本へ帰国。再び結婚式を行うためにイタリアへ行き、そのまま滞在、とのプランを彼は提案しています。結婚式の手配をするのに半年くらいかかると言っています)
そんなにイタリアでの手続きは時間がかかるのでしょうか。
日本のアパートをいつ引き払うか、仕事はどうするか、という問題があるので、やたら時間をかけたり、行ったり来たりしたくありません。
3月に渡航し、そのままイタリアで暮らしたいです。それは難しいのでしょうか。
アドバイスをいただけると、嬉しいです。よろしくお願いいたします。
こんにちは。返信遅くなってごめんなさい!
(体調崩してダウンしておりました…亜紀さんも寒さや忙しさで体調崩されたりされないようお気をつけください!)
まずは、ご婚約おめでとうございます!
結婚&移住まで決めてしまえば、行うべきことを行うだけです!これが意外と大変ですが、頑張ってください!
さて、質問への回答ですが、結論から申し上げると、イタリアでの手続きは1か月あればできます。
イタリアでの結婚、結婚の手続き後に、在イタリア日本大使館/領事館を通じて、日本での婚姻届けを完了させることが必要になります。
これを3か月以内に完璧に終わらせるのは、理論的にはできますが、もしかしたら期間内に終わらないかも。。。
でも、日本国内での事前の準備がしっかりできれいれば、3月に渡航して、そのままイタリアで暮らすことは可能かと思います。
ただし、条件があって、
1 日本の家族の協力が得られる(日本の市役所などで代わりに手続きをしてもらったりできる)
亜紀さんが、本籍を置いている役所がご実家の最寄りで、日本のご家族の協力が気軽に得られるのであれば、
万が一何かがあっても、亜紀さんが日本にいなくても完了できるでしょう。
2 渡航前に、日本&イタリアで、事前の準備をしっかりしておく
日本&イタリアの関係各所全てと、事前に連絡を取って、各プロセスと必要期間、必要なものをすべて確認して、
その言質を取る…電話でのやり取りもメールなどで再確認して証拠を残す)
3 最悪の場合、1回日本に帰国しなくちゃいけないことを想定して、渡航費用や帰国に必要な期間自由に動ける状態を用意しておく
絶対大丈夫!なことってないので、「もし万が一」は一時帰国する覚悟を持っておけば、
何かあった時も、「ちっ!起こっちまったか!しょうがない!」となるけど、凹んでも慌てずに対応できるので、
『保険』と思って、最悪の場合の準備だけしておくのが、おすすめです。
何もなければ、取っておいた渡航費や時間は、二人のハッピーのために、または頑張った自分のために自由に使えるので、
ハッピーが倍増しますよ♪
ということで、3月に渡航して、そのままイタリアで暮らすことは不可能ではないと思いますが、
そのためには、事前に家族や各種機関としっかり根回ししたり、万が一の場合に備えてお金や時間の準備をして、臨む必要があります。
因みに、私たちの場合は、父の名前の漢字を、東京の市役所だったか、ミラノの大使館だったかで間違われて、
どうやって間違ったのかよく分からないのですが。。。
そのせいで情報が一致しない!とかすったもんだありまして、
イタリアでの手続きが完全に完了するのに、ちょっと時間がかかりました。。。
このトラブルのために私が、日本にいなくちゃいけなかったとかは、無かったです。
電話やメールのやり取りで、無事に解決しましたよ。
もしトラブルが発生した時は、落ち着いて、情報を自分たちで整理して、
全体像を把握した上で問題と具体的な現状をクリアにするように心がけてください。
背景が分からない人、むしろ猿にでもわかる!くらいに分かりやすく整理して、文字や添付ファイルを活用して説明するようにした方がいいです。
例え、釈迦に説法だと思っても!「自分たちの理解のために、確認させてください」と添えれば、失礼ではないです。
往々にして役所関連の人は、説明が上手じゃなかったり、詳しいがゆえに情報が漏れていたり、
手持ちの情報が自分が管轄する範囲の断片的な情報であるために、
根本的な問題の解決になってないとか、プロセスがより複雑になるソリューションを提案してくることがあります。。。
何でも鵜呑みにしてただ従ってやってると、ややこしくなったり、時間がかかったり、自分たちも迷走したりします。
どんなトラブルが起きても、冷静にひとつずつ絡まった糸を見極めて対応すれば、ちゃんときれいにほどけて、解決できますから!
頑張ってください!!!
何かあれば、またご相談くださね。
可能な範囲でお役に立てれば、私たちも嬉しいです!
お二人の幸せな結婚とイタリアでの結婚生活を願っています!
のっぽさん&Ayetta